ぱちべえさんが選んだ「すごいエロVR」 2023

■0.ハーレム、それはおちんちんの墓場

このところ「また、おちんちんか！」と思わされるニュースが多い。松本人志、伊東純也、宮台真司とモテてるはずなのに、おちんちん。真相を知るわけもないし、罰せられるべきことなのかもわからないが、全体に漂うのはおちんちんです。伊東純也が法的に無実だとしてもホテルに二人の女性を連れ込んだ時点でそれはおちんちんなのです。

けっこう前になりますが、RADWIMPSの「前前前世」のミュージックビデオをおぼえているでしょうか。草原で激しく体を揺らしながら演奏する彼らは、まるでうごめくおちんちんのようでした。けっしてカメラに視線を合わせず激しく自己表現する姿は、ぞろりとした服装も相まって、怒張を隠してさわやかを装う3本のおちんちんに見えたのです。

かくいう私もおちんちんです。皆さんの大半もおちんちんでしょう。

おちんちんは足ることを知りません。いっときの射精で鎮まると思ったらおおまちがい。
神への供物が毎年欠かせないように、おちんちんへの供物もくりかえし行わなければならない。

そして供物に不自由しないおちんちんほど他と違う供物を求める。

結論を急ぐと、特別扱いされたいおちんちんの行き着く先がハーレムなのです。
差異果ての地に辿り着いてなお、他と違うと言われたい。

なんとあさましく、おぞましい欲望でしょうか。
ハーレムで怒張するおちんちんはもはや欲望の墓標。

射精したとて安らかに眠ることは許されぬ。

そんなおちんちんがいっときの癒やしを求めて買いあさるのがハーレムVRなわけですが、これまでこうしたおぞましき欲望を満たす作品はほぼなかった。

unfinishedの『秘密サークル』シリーズは、ちゃんと「痴女」をやろうという気概に満ちていて好きですが、なんでさらう男が一人なのかわかりません。200人くらいさらえばよいのに。

一本のおちんちんでなぜ痴女たちは満足するのか。この矛盾を抱えたまま、これまでのVR AVハーレムは作り続けられてきました。

ところが2023年、おぞましきハーレムVRが続々と誕生したのです。

■1.おぞましき連続挿入
正直、これ以上書き綴る勇気は私にありません。自身のおぞましさと向き合う勇気がないのです。
それでもわずかに残った良心がささやく。

「連続挿入が見たい、と言え！……」

鶯の谷渡りとは本来、並んだ女性を鶯がちょんちょんと渡っていくように口で愛撫するものだそうですが、AV的には次々と女性に挿入していくさまを表します。

ついばむように渡っていくのですから、よくあるハーレムVRのように女性が満足したら交代、射精したら交代、というものではありません。ついばむのです。
気のおもむくままに行く先を変えていくのです。

後述しますが、鶯の谷渡り＝連続挿入を実現しているVRはありますが、今作のはそのスピード感といい、途中でP to Mが入るところといい、段違いにあさましい。

レズをハーレムのアクセントにして全体をエロくする手法はよくありますが、「差異果てのおちんちん」に本当は必要ないのです。なぜなら私一人が特別だから。

今作はレズ風味のハーレムのようでいて、私は特別だとつかのま思える希有な作品でした。
AV制作の実際を知りませんが、これを実現したのは女優陣、モンチャック監督の快挙だと思います。

■2.お尻が空中要塞のごとく浮揚する

さて、2023年、私をこれまで苦しめてきた「巨乳の呪い」からついに解放されたのですが、するとやはりお尻が好きになります。

さっそくいくつかお尻を打ち出しているハーレムVRを見たのですが、どうもノレません。
いつの間にか密着感よりも「景色」に興味が移っていたからです。

ハーレム好きの方にはわかるでしょう。仰向けになった状態でWフェラとか遠いんじゃ。
特別なおちんちんになりたいあさましい欲望は、上体を起こして睥睨したいのです。

今作は睥睨するトリプルフェラもさることながら、三人がお尻を突き出す高低差に、まるでお尻が浮遊しているかのような絶景を味わえました。
つまり、レイアウトがすばらしいのです。画面設計がすばらしい。

■3.ヘルメット型カメラによる鶯の谷渡り

鶯の谷渡り＝連続挿入は固定カメラでやるのはたいへん難しい。1では見事に固定カメラで解決していましたが、やはりお尻は並べたい、というあさましき欲望を満たしたのが今作でした。

ただ、すごく次のお尻へ渡るのがゆっくりなんですよね。いろいろ理由があるのでしょうが、必ずしもノーカットでなくてもいいのにな、とおちんちんの墓標には書いてありました。

■4.強欲はつまり淡泊

前半でヘルメット型カメラでヤリサーを楽しむことができます。
とくに大浴場に行ってからが狂っていて、2、3秒の挿入を次々と繰り返すのに驚きました。
おちんちん、こんなの初めて見た！

2、3秒の挿入にもはや快感は希薄でしょう。強欲とはむしろ淡泊になってしまうのだな、とおちんちんの墓標には書いてありました。

おちんちん、この景色好き。

■5.おちんちんから涙が出たよ

とてもしっかり作られている上、画面のレイアウト（女性の体勢や配置）もすごくよく考えられています。室内に移った瞬間、おちんちんは沸騰しました。

ああ、またなけなしの良心がささやきます。

「一人に挿入しているときに、もう一人を横抱きしたい、と言え……！」

横抱きされ、ティファニー・ワトソンの哀願するような表情がおちんちんの急所をつらぬいた！

■6.2023、おちんちん待望の快作

ヘルメット型カメラによるハーレムVRは、これまで私が知る限り一作しかありませんでしたが、男があまり動かないように作られていて、おちんちんの供物ではなく、おちんちんが供物になっていました。

今作がとうとうやってくれたわけですが、何より、自分が特別になっていく過程が実にうまく語られています。VR AVでこういう説得力を感じることは稀です。

鶯の谷渡りやP to Mもありますが、ちょっと女性主導になっていたのが残念です。しかし、これが人間の心を持ったセックスなのでしょう。

■7.おちんちん、お風呂に入る

四人が欄間から浴衣帯で吊されるサンプル画像に燃え上がったものの、SODでの温泉不倫とは違い、いじるだけなのにしょんぼりしたおちんちんでしたが、蘭々とさつき芽衣と一緒に入ったお風呂の楽しさを忘れられません。

良心……？

「交互挿入感とP to Mとお尻の並んだ景色、特別感をささやくさつき芽衣と言え……！」

そうなのです。あの時間、私は特別なおちんちんだったのです。

■8.狂乱の正常位

ハメ撮りVRは、この頃性感開発エステが多いのですが、あれはネトることによる特別感がありそうなのにほぼないので、おちんちんが納得していません。

今作の先輩を泊めたシリーズや1cmだけでいいからシリーズはキョドる男が豹変する逆転ぶり、そして支配的にふるまうのが醍醐味ですが（森沢かなの1cmだけでいいからはなぜラスト顔にかけるだけだったのか、おちんちんはまだ納得していません）、今作は末広純主導でずっとコトが進んでいきます。

ずっとこのままなのかな、と不安がるおちんちんは、最後の正常位で衝撃的な体験をしたのです。
おちんちんの欲望はどこまでもあさましく、おぞましいものですが、仰向けの末広純は発光して見えるほど美しかったのです。