イング内藤さんが選んだ「すごいエロVR」 2023

アリスJAPAN VR。ジーニアス膝監督。彼女から元カレとのアレコレの思い出を聞かされながらセックスするヤツ。寝取られ(寝取りではなく)をVRで体感するのに、この設定が今のところ一番ガッツリ喰らいました。
目の前で寝取られてる姿を見せられるみたいな作品は、蚊帳の外感が強すぎてあまりグッこないんですよね。
『初めてのオトコ』との戦いとはかくも無益で無惨で勝ち目のないもの。それへのコンプレックスを常に刺激されながらのセックスはいい感じに揺さぶられます。

処女の初々しさを容易くオーバーラップさせられる透明感と、一筋縄ではいかぬ淫靡さを併せ持つ皆月ひかるさんは本当に的確なキャスティング。
最初は嫌がりながらもグラデーションで入り込んでいくさじ加減も上手い。

元カレとのエピソードのディテールも中々に細かく、相手は自分も知っている人物(自分・彼女と同じ高校の先輩)であるとか、
告白された時にまだ返事もしていないのに強引にキスされた、などいちいちエピソードに絶妙に嫌さがあって最高。
当時の感情を聞かせながら、された事を実際に再現させてみせる、ひかるさんの危なっかしいエロさったらないよ。

ただ基本的に今カレへの好きと幸せが前提にある、というヘルシーさは全編において保たれるので、エグいのはイマイチという方も安心して観れます。個人的にはもっと虚実入り混じってクラクラする感じの方が好みですが。
非常に女優さんの力が出るヤツですが、こういう設定でもっと観たいですね。

CRYSTAL VR。くりぞう監督。
いつになくオトナな雰囲気の枢木さん。
前半の飲みのシーンではちょっとブってるぐらいの可愛い酔っ払いなので、部屋に行ってからのギャップがより効いてくる。
またこの飲みのシーンがカウンター飲みなのも気が利いてて、会話しながらムチっとしたミニスカふとももや谷間がガッツリ視界に入って、いいアイドリングになってくる。

枢木あおい×クリスタルVRのナマっぽさには絶対的な信頼がありますが、今作も間違いないです。
特にラストパートの生中の質感を観てほしい。
事後の余韻の描き方も含めて圧倒的です。
『イッて！イッて！出して！！中に出して！！』じゃ、ないんだよ。などと思ったり。
もちろんそのケレン味が楽しい場面もあると思いますが。

今作は枢木あおい／クリスタルVRの黄金タッグ作としてラス２ですが、本当に最後まで新しい景色を更新し続ける事を止めなかった作品作りに心からリスペクトを送ります。