abtさんが選んだ「すごいエロVR」 2021年下半期

この作品は画質がすごかったです。本当に目の前に生身の人間がいるようで、ヘッドセット を外した後もしばらく驚きを引きずっていた記憶があります。ちなみに Oculus Quest 2を使用しての感想です。

内容の方は、しかしながら特にありません。笹倉杏さんが好きで購入したのですが、媚薬の設定にしっくり来ずモヤモヤが少しありました。画質の一点で投票するべきか迷いもしましたが、間違いなく本作は技術面において素晴らしいものがあり、下半期で感銘を受けた作品の一つでした。

複数の女優さんの共演作をいくつか観てきましたが、VR体験というものは、なかなかにデリケートで、２人だから２００％の効果を当たり前に得られるのではないようです。しかし本作は私の中で文句なしの２００点でした。息の合った２人で、どちらも顔も体も美しいという条件が揃っています。その上、２人がキスしたり、舐め合ったりするシーンが程よい割合で入っているのですが、女優さんのキスや舐められている時の表情は単体作品では死角に入ってしまうため、２人の美しいお顔で様々な表情が見られてすごく感激しました。ただ人数を増やしただけではない演出が素晴らしかったです。

本作の望月あやかさんは、事件です。刑事が誘拐監禁の現場で証拠を確認するプロローグで始まりますが、監禁の追体験を行う本編はそれに相応しく、まさに刑事事件レベルでした。チャプター１は服従し始めた頃と説明され、男主導で進行していくのに対し、チャプター２は制御が効かなくなってきたという設定のもと、望月さんが自ら貪ってきます。映画で見るような実験体が暴走し人を襲う筋書きを思わせる、事件性のある展開にすごくゾクゾクしました。もちろんそれは望月さんの表現力あってのもので、「喉奥」と「潮」の２つだけを見ても突き抜けている作品なのですが、それよりも全編通しての熱量が今期でダントツと言っていいほどだったと思います。

この作品はクレイジーです。浜崎真緒さんと百永さりなさんの様々なアングルから見せつけてくるポジション取りと絶え間ないセリフ回しで、目からも耳からもエロに飲まれて溺れてしまいそうな、タイトル通りのヤバいコンビネーションでした。

私は個人的に、射精前後の盛り上がりをすごく重視しているのですが、この点において本作は完璧というほかありません。どの射精シーンを取っても快心のフィニッシュ、しかもそれを何回も立て続けに演出できるのは、共演した２人と、男優さんも含めて、息が合っていた証拠ではないでしょうか。

映像の中の行動をなぞらえることがVRの基本的な楽しみ方かと思うのですが、本作は「天使と悪魔の囁き」によりさらに精神活動というもう一つの次元を加えているようで、斬新な体験でした。自分の心の声が聞こえるわけですし、冒頭のストーリーも丁寧に進んでいくので、精神的な臨場感が普通のVR作品の比ではありませんでした。大槻ひびきさん演じる先輩社員があまりに綺麗で優しいのもありますが、薬を盛ろうとしている罪悪感から顔を直視するのが難しかったです。そしてひびき先輩がようやく薬に気づくのですが、それを訊かれた時は胸にズドーンとここ最近最大のインパクトを受けました。精神的ダメージを和らげるためか、作品後半ではレイプの要素は薄まっていき、今度は天使と悪魔が同時にイッてしまうなどちょっとしたカオスがあり、最後までとにかく斬新で印象に残る体験をもたらしてくれる作品でした。