推薦作品 1
【VR】ぐちゅぐちゅと卑猥な音を奏でる神手コキで射精ギリギリまでチ○ポを刺激する噂の凄テクエステ嬢!そして最高潮に昂ったチ○ポを最後は生マ○コでたっぷり搾り取ってくれる!!
得票数1
健康ランドでアカスリ嬢に「きれいな肌〜」としきりに肌をなでまわされたことがある。
爆乳のアカスリ嬢(漫画家の西原理恵子に似た30才前後で、以下サイバラとする)は何度もあおむけの私に湯を勢いよくかけるので、股間をおおったハンドタオルは柳にかろうじて引っかかった洗濯物のような風情になった。アカスリ室には私たち二人きり。サイバラの指の動きは明らかにアカスリのものではない。「なんかやさしそ〜」。どういうつもりかわからない。アカスリ台はまだ2つ空いている。いつ他の客が来るかわからない。臆病にも心の中でひたすら九九を唱えた。
サイバラはあきらめなかった。オプションの洗髪をサービスでやってあげると言いだし、私の頭に爆乳を押しつけた。「肌白くていいな〜」とまた私の乳首付近をなで回す。私は全神経を集中して股間を鎮めつつ、そんなことないですよ〜と返す。誘われているのかそれとも人懐っこいだけなのか、たしかめる勇気もなく時間を30分ちかく過ぎてアカスリは終わった。最後まで他の客は来なかった。去り際はおたがい伏し目がちだった。
それから大浴場やサウナに行って小一時間ほど経ったころ、タオルを運ぶサイバラと場内ですれちがった。私が会釈すると彼女はあっ、と小さく声をあげた。目が泳いでいる。サイバラは頭を小さく何度も下げながら逃げるようにアカスリ室へ消えた。あれはやっぱ誘われていたんだな! サイバラの企みはあわれ未遂に終わり、私はラッキースケベのチャンスを逃したのだ。
サイバラは爆乳な上にちょっとかわいかったので今でも悔しくてしかたない(※1)。
あのとき、お姉さんこそ肌きれいですよ? くらい返しておけば。せめて九九を数えなければ。
なに考えてんの? 俺なら絶対そんなんされたから勃っちゃった、くらい言うよ? というような人には今作のすごさは半分も伝わらない。後輩OLと出張し相部屋になって言い寄られる系VRでも見て貧弱な淫語をどうぞ楽しんでください(※2)。
いいですか、我々はAIが人間の仕事を奪いつつある21世紀になっても、女性が性欲を発現させ仕掛けてくる状況にいまだ慣れていないのです。このまま女も奪われてしまうぞ。
ああ、我々はAVの繭の中で、初見の男に性行為を仕掛ける女性をいまだ安穏と「痴女」と呼ぶ。
■またしても傑作エステVR登場
このところ、まさのり監督のVRを以前ほど熱心に見なくなっていた(※3)。
HHHグループ(Hunterやお夜食カンパニー)の高画質で歪みのない映像のアドバンテージはもう無くなっているし、照明のせいか映像に奥行きがなく平板な印象まで受けるようになった。
いちばんの理由は体位バリエーションの少なさと見せ方のパターン化にあって、いまだ対面座位と騎乗位、座りバックと肘立て正常位が中心で、セックスしたった感(シテル感)に乏しく感じる(※4)。
今作もまた体位のバリエーションに乏しい。というかほぼない。
なのに1秒たりと目が離せない。文字通り悶えた。
まさのり監督にすごいエステものを見せられたのはこれが三作目となる(※5)。
体位体位言ってる場合じゃないのです。今作は日常ではめったに味わえない奇跡的な「時間」を体験する作品です。絶景を見られるVRは着々と増えているが、時間そのものをおそろしくリアルに味わえる作品はそうそうない。
お店のルールを破ってエステ嬢とヤっちゃう話ね、あるある〜♪とタカをくくっていた君の適正AV脳ははげしくゆさぶられ、真実の痴女遭遇者として余生をむなしく過ごすこととなるだろう。二転三転する理性、七転八倒する身体、ついには四の五の言わず己を差し出すのみ(※6)。
おお、適正AVユーザーよ、今作を見たら君はきっとおそれおののく。
ゴーグルの先にのぞくは女性の性と欲の深淵だ。
■痴女か使徒か
冒頭から18分もまじめにマッサージしていた彼女がなぜ突然キスしたい? と聞いてきたのか一切わからない。エヴァンゲリオンの使徒がなぜ攻めてくるのかわからないようにわからない。私のことを気に入ったのか、ただの気まぐれなのか、それともそういう病気なのか、何もわからない。
メンエス嬢(如月ゆの)はいっさい理由を説明しない。自分の気持ちも話さない。というかほとんど話さない。そのうえ、ほとんどこちらを見ない。たまにこちらをのぞきこんでくるが、それはキスするか観察のためだ。ときどき笑みをうかべても、とても印象的な彼女の黒目には、きっと私は映っていない。
カレシいないんですよーとか、お客さんタイプかもとか、興奮しちゃったんですかとか、そういうお店じゃないんですよ笑とか、何か言ってくれたら楽なのにおそろしい快楽を味わいながらおそろしく緊張した時間が延々つづく。
おお、サイバラよ、君も私も理由を求めすぎた。
■VR AVだからこそ
たいていのエステ系VRでは、エステ嬢はぎこちない痴女性を発揮しなければならない。
そして我々AVユーザーもそのぎこちない痴女性を受け入れなければならない。どうせセックスするだろうという予定調和の予感に満ちてゴーグルをかぶる。メンエス嬢にお触り禁止ですよとあしらわれるお約束の時間をやりすごす。
VR AVのお約束をぜんぶ忘れて、VRの得意なこと苦手なことをまっさらなところから検討して作られたのではと思うくらい、今作はめちゃくちゃ新しい。
セリフは最小限で、男優の手の小芝居もない。
主人公は仰向けのままはじまり、仰向けのまま終わる。ほぼノーカットでことは進む。今の固定カメラVRでまったく不自然さを出さないのならこれしかない、という構成だ。
2Dの盗撮映像風だったらAVにならないかも知れない(※7)。男優がしゃべるとブーイングされるVRの弱点を克服しつつ、VRだからこそAVとして成り立つものすごく冴えたやり方だ。
■如月ゆのとまさのり監督の胆力
手コキはきわめてVR向けプレイでもっと重視してほしいとちょうど思っていたのと、如月ゆのをTwitterで見かけてこの人きっとすごい、と思ったのが今作を見た理由だが、こんな夢中になって一気に見てしまうことになるとは思わなかった。
この作品を監督するには相当の胆力がいるかも知れない。
何しろ仰向けのまま100分である。途中でリアル距離からファンタジー距離になるくらいでカメラの位置は変わらない。
余計な小芝居を入れずに撮りきったのがすごい。なお、背景となる壁はおそらくコンクリの打ちっぱなしで、わざわざ茶色い壁紙を貼っている。この色味が効果的だった。
如月ゆのは圧巻の演技で、今作は彼女の天才を得て可能になった奇跡的作品だと思う。60分超のファイル1は挿入もなく(※8)、ほぼセリフもないのにハンドジョブのテクニック(と胸の谷間)だけであっという間に時間が過ぎる。女優もすごい胆力だ。表情がなにしろすばらしくてその変化を見逃すのがもったいない。
40分弱のファイル2にいたって、ついに彼女が挿入をしかけてくるが、実はファイル1が良すぎて期待していなかった。これまでの緊張は解けてアンアン言い出すんだろうな、動機不明の謎めいた時間は終わって普通のエロVRになっちゃうんだろうな、と思ったら、ここからがまたすごかった。
シリーズ化されるかも知れないが、如月ゆのに代わる女優はなかなかいないかも知れない。
※1:このアカスリ店ではその後オーナーのおばさんに韓国旅行に誘われるという事件が起きる。いつか語るときが来るだろうか。
※2:出張先同部屋系が典型的だが、女性が男性をネトろうとするNTR系VRでは多くが言うべき言葉を見失っているとつよく主張したいが今はその時ではない。
※3:ただ、今期で言えば『【VR】 コスプレ衣装メーカーの社長の私は仕事中にいつでもヤラせてくれるスケベな女性社員しか雇いません!!』にめちゃくちゃ興奮したのを言わないのはフェアではない。高低差をうまく使って常時三人のOLに囲まれる感がとても楽しい。体位はやはり単調だったが、一人ずつ着替えてくるという流れがたまらない。コスプレっていいものですね。
※4:もちろん監督作を全部押さえているわけではないし、『【VR】 新入社員のボクが配属されたのは、過去に社内の男性社員を手当たり次第、喰い散らかし問題になり左遷された淫乱女子社員だけが集められた、通称『ヤリマン課』だった!!』でのソファを使った谷あづさのシーンはとてもよかった。
※5:『【VR】 巨乳エステティシャン2人のエロ過ぎるオイルマッサージ!だけでは終わらず、ぬるぬるテカテカ極楽3Pへ!(本真ゆり、葵百合香)』は天井特化ブーム以前の天井特化プレイで斬新な景色に衝撃を受けた。『【VR】 彼女と一緒に行ったエステで隣で施術を受けている彼女がエステティシャンにNTRされていた!しかもそれを見てしまったボクもエステティシャンにNTRされてしまい、まさかのカップル同時NTR!(真宮あや、河北はるな、美園和花)』は演出面も演技面も完成度がすばらしく高い。
※6:この数字のくどいレトリックで残るは一、六、九。今作のリリース日が9/16なのは偶然ではない。
※7:2Dではエステ嬢と客が楽しく会話しているうちに盛り上がってという盗撮風AVは見たことがあるが(とてもよかった)、ほぼ無言というのは知らない。ちなみにVRでは『【VR】 あなただけ特別ですよ… 都内某所にある非抜きメンズエステで気に入った相手だとこっそり手で抜いてくれるという噂のお店に行ったら、奇跡の美人&巨乳エステティシャンはよほどボクの事が気に入ったみたいで抜いてもらうどころかSEXまでさせてもらえました!』の新川愛七は一人でしゃべっているとは思えないほど会話が自然でした。
※8:ハンドジョブのバリエーションの豊富さはこれまで見た中でVR AV最高峰だと思う。もっと言えば自分が入った性風俗の中でも最高級のテクニシャン。彼女の手の動きを自分でもマネするのをおすすめします。
推薦作品 2
【VR】ダサくて根暗な従順年上女(むっつりスケベ)に僕好みのエロい格好させたらムラムラMAX!【超肉感特化コミュ障美女】僕だけの肉オナホだから本命彼女には出来ない身勝手な行為を繰り返した。 鈴木さとみ
得票数1
「ごめんなさい」と行為中に意味なく口走る、意味なく言わせる「ごめんなさい淫語」がデフォルトで楽しめる唯一のメーカーが肉きゅんパラダイスである。
ごめんなさい淫語の魅力は、言う側にとっては理不尽に屈従する圧倒的弱者感/被虐感、自分のかわいそうさに酔えるところであり、言わせる側にとっては圧倒的全能感にある。関係の歪んだ高低差こそ快感の源泉なのだ。
だめじゃないのに、だめなわけないのに「だめえ」と言うのが言わせるのが楽しいし、「許してえ」って言うのはもっと楽しいし、わけもなく「ごめんなさいぃ」まで言わせないとおさまらない。
私は言うのも言わせるのも大好きで、だからセックス中にうるさいと怒られたことがあるわけですが、実際、淫語の相性というのは性器の相性と同じくものすごく重要です。淫語が合う相手を見つけるのはなかなか難しい。AVですらなかなか見つけられない。
今期見た肉きゅんパラダイスの作品はどれも良かった。
抜群のルックスと格闘家という垂涎の特性を持つ三岳ゆうなはウィッグがどうも目立って残念だったが、カサノバ以外のVR出演は待望だった。
正常位のときの表情はブラをとったときのおっぱいの形同様にいつも気になるところ。戸田美々香の正常位時の美しさは特筆もの。
大原理央は人生五本の指に入る理想的ルックスの持ち主だった。ちょっとパク・ソダムに似ている一方で愛嬌のかたまりである。パケ写などではかなりマニアックな体形に見えるが動画で見るときわめてほどよい。ただしかなりナチュラルにあえぐのでAV女優のソフィスティケイティッドな反応に慣れた身にはけっこう違和感あるのは玉にキズ。
そして今作の鈴木さとみ。
引退していたかと思ったのでこのリリースはおどろきだったが、「ごめんなさい」の回数とタイミング、さらにアドリブなのか指示なのか「もう許して」まで絶妙に交えて、肉きゅんのやりたいだろう関係の歪んだ高低差をいちばん体現していたんじゃないかと思う。
特有の居心地悪そうな笑顔が効いている。
よくVRで女優がカメラに向かって手を伸ばし、主人公の顔を撫でるというフリがあるが、これが苦手で助けてもうやめてってこれは喜んでるわけでじゃなくてほんとにイヤだったんですが、今作で初めてゾクゾクした。もう耳に感じました、鈴木さとみのやわらかい手を。しかも男優も鈴木さとみの顔に手を伸ばすので、二人で慈しみあってる感まである。こんなファントムセンスは初体験でした。
肉きゅんは作り手がやりたいことしかやらない、マーケティングなんてしない感がいさぎよいわけですが、今作ではおなじみのルーズソックスにくわえて猫耳までつけているけど気にならない。いつも正常位のカメラ位置が低いのが残念だったが、今作はかなり高い(つまり自然な、おそらく主人公の頭があるであろう位置)のでそれも良かった。
このメーカーの特異性は作品紹介文を見ればよくわかる。陰惨で身勝手でどん底。ドブの中で這いずり回っている二人が激しく求め合って咲かせる妖しい花のようなセックスばかり。マンガで言えば、手塚治虫の「奇子」であったり、比古地朔弥の「神様ゆるして」であったり、安達哲の「幸せのひこうき雲」のような胸がむかむかする世界でしたたるねとねとした蜜を互いの傷口にすりこんでいる。傷が癒えるはずもなくただいっとき忘れるだけなのでまたすりこむ繰り返し。
この頃、VR AVのセカイ系化が気になっていて、というかもともとVRの主観なのでセカイ系的にならざるを得ないわけですが、なのに多くの作品では何か抜け落ち中途半端な気がしていた。もっと正直に言うと、どんどん肥大していく自意識と欲望の満たされなさにイライラしながらVR AVを見ていた。
セカイ系には「なぜ自分なのか」という問題がつよくかかわる。本来(非セカイ系、つまり現実では)その問題に対する回答を世界は与えてくれない。だから自分である理由をつくっていかなきゃいけないし、それが生きていくことですよね、きっと。
でもセカイ系の多くはこの世界はあなたが中心です、という前提でコトが運ぶ。なぜ自分なのか、その問いは暖簾に腕押し、虚空へ消えるよう仕組まれる。
肉きゅんパラダイスのVRは徹底的に閉じたセカイの中心で繰り広げられる。私は今にも崩壊しそうなこの王国の愚かで横暴な王としてふるまう。従順にかしづく笑顔の女たち。セカイが終わるまでセックスしかすることがない。
今作もまた牢獄のようなセカイ、文字通り檻の中でむつみあう。
セカイ系の監獄の中で、ごめんなさいと何度も口走る鈴木さとみはあなたが主人公だと、あなたが私の世界の中心だと露ほども疑わせない。肉きゅんの女たちが孕みたがるのは彼女たちにとってそれが救いだからだと今作を見て初めてわかった。
うるはしき傀儡なれど
みにくかる生存なれど
わが右手の脈搏を相應く亂調せしめ
わが小むねの赤き血汐を溷濁せしめ
わが青春の光ある肌膚を窘蹙せしめ
つひにわが肉體より
力と美とを驅り落し
すべて
まことわが心を壓死せしむ
うるはしき傀儡なれど
(日夏耿之介)
推薦作品 3
【VR】禁欲後の肉感爆乳デカ尻オンナに【SEXY網タイツ】を履かせ無我夢中にハメまくった!【ハメ潮&潮吹き絶頂イキ】連発の早漏どスケベ女と何も考えずただ獣のように本能剥き出しで求めて弄り合った…【挟射・顔射・中出し】 玉木くるみ
得票数1
2018年頃からずっと、私は「体位の奴隷」だった。
最初気になったのは対面座位だ。女優の頭が自分より低い位置にあるのが許せない。体を見せるためにのけぞり気味にまたがるのが許せない。
対面座位のカメラセッティングのまま撮影できるからだろう、背面座位からの座りバックでお茶を濁されては不機嫌なうなり声をあげ、女優が肘を立てて上体を起こし顔を近づける正常位(肘立て正常位)の不自然さに苛立つ。本来の頭の位置から離れてカメラだけがのぞき込む覆いかぶさり正常位に幽体離脱かと毒づいた。
体位、体位!
サンプル画像は作り手の思考/志向を映し出す鏡だ。
正常位の画像がなければそもそも買わない。肘を立てていても買わない。バックでまたがる女優の両脇に男優の脚が見えていれば、ははーん、そういうお考えですか。ついでに下にスクロールすれば、やれ女優の顔が遠い、やれハメシロが見えない、うるせえな! 2D見てろや。FANZAユーザーレビューにも怒りは飛び火する。
2022年上半期、こあらVRの「ハメ撮りVR改」が問題をすべて解決していたことをようやく知った。
「ハメ撮りVR」初期に浜崎真緒のレイプもので酔ってしまってから敬遠していた。kawaii*の伊藤舞雪ノーカットVRによってヘルメット型カメラがついに本領発揮かと思ったが、輝きは続くエスワンのmiruのノーカットVRまでだった。Will系のノーカットVR群とSODのウェアラブルVRには、ユーザーの「気になるポイント地雷原」を巧妙に避けて確立されてきた固定カメラVRの作法がちらつく。おそるおそる動く男優は三脚がわりに都合よく使われているに過ぎない(※1、※2)。
2022年4月リリースの『1cmだけでいいから…1回挿れて…お願い!童貞のボクに【神展開!】〜伊南えりか』をなぜか購入したのは幸運だった。びっくりした。シャワーを浴びに行く女を押し倒して廊下で寝バックしてしまう。エロVRを好きならわかるでしょう、なにこれ、狂ってる!
知らないうちに、こあらVRの「ハメ撮りVR改」だけまったく独自系統の進化を遂げていた。
画質は良くはないかもしれないが気になるほどではない(だいたい画質どうこう言う前に、その画質とは何を指しているのか教えてほしい。たいていは照明の加減なんじゃないか)。騎乗位していたかと思えばするすると立ち上がってソファを支えに立ちバックとなり、さらには片足上げて立位になり……。
既存VRにはなかった圧倒的能動感。
まさに情欲のおもむくまま。
カメラ、照明をセットした(さらに男優がだらんと脚を投げ出した)場所で、さあはじめましょうという固定カメラVR特有のスタジオ感がない。おせっせしたった感がすさまじいから、AV鑑賞とは違う感覚、言ってしまえばセックスの相性を女優に求めてしまうところがあって、好みにこだわらずいろんな女優を探検したくなる。
さかのぼって過去作をあれこれ見たら宝の山だった。
とくに佐知子(※3)と、有岡みう(※4)出演作がお気に入りです。
今期の新作もそれぞれによい。
ハメ撮りVR改はいくつかシリーズがあって、同じシリーズなら基本的な内容は変わらない。
「終電逃した先輩」シリーズはレイプまがいに強引に絡んだ後に実は向こうもノリノリで、という男をいい気にさせることこの上ない設定。川菜美鈴、森沢かなは男をノせるのがやたらうまい(鈴木真夕はあまり刺さらなかった)。とくに森沢かなは単体で見るのは初めてで自分にとってはよく知らないきれいなお姉さんだったので興奮した。カレシよりもいいから困っちゃうと眉をしかめる川菜美鈴の巧妙な「比較淫語」はとてもよかった。
「性感開発オイルマッサージ」は菊池まや、推川ゆうりを見た。菊池まやはずっと見たかった女優だし、推川ゆうりのような大物が出るのはハメ撮りVR改ファンとしてはビッグニュースである。
ところがずいぶん物足りなかった。設定から快楽墜ちさせる醍醐味を期待するが、なぜか女が案外冷静に痴女りはじめる(主導権を握りはじめる)からだ。快楽墜ちしてる女が「今度はあなたが突いて」と微笑んではいけない。
ハメ撮りVR改のよいところは、撮影手法のおかげで男が身勝手に振る舞えるところ。クワッチー監督がそういう欲望を秘めているのか、ちょっとずつ異常なのだ。無理やりするのが大好きだし、中に出すのも自由すぎるし、射精直後にすぐさま追撃ピストンして顔にかけるのはほぼ毎回。そしてこの異常さを私は熱烈に愛する。
その一方でどこか女優まかせなところもあって、きれいに言えば女優によって味わいがずいぶん異なるし、悪く言えば「馬なり」なところがある。
そのため、八乃つばさや田中ねねといった個性が強い女優だと「手くせ」で演じているようにも見える。
菊池まやも推川ゆうり(※5)も、これまでエロVR撮影で何度も要求されてきただろう「痴女演技」を手がかりに演じているように見えた。パートナーが別にいるのに主人公との快楽に溺れてしまうという設定がそれほど活きていない。ではその設定がどのように表れるはずだったのか、ということになるとさらに長くなるので割愛するが、基本的に淫語にそれは表れる。
2022年上半期の『【悪徳マッサージ】【Gcup美巨乳・104cm爆尻の超肉感美女】が日本未承認【超強力媚薬】で性欲覚醒!〜玉木くるみ』はこうした「痴女演技」とはまったく別物。誰にも似ていない魅力的な肢体によるポージングは抜群に冴え、快感まみれの被虐感を独特のうわごとめいた淫語で増幅する。設定のニュアンスを完ぺきに表現していたんじゃないか。
クワッチー監督のハメ撮りVR改の思考/志向/嗜好を最も体現できる女優は玉木くるみかも知れない。今作は「禁欲後の本能剥き出し貪りSEX」という新シリーズの第一作となるが、玉木くるみのためにわざわざ用意したとしか思えない。玉木くるみのすさまじい技量がいかんなく発揮されている(※6)。
玉木くるみがハメ撮りVR改にぴったりハマる理由の一つは「自分のかわいそうさに興奮する」ところ。バックのときになんとか伸ばした後ろ手で自分のお尻を広げて見せたのは象徴的なシーンだった。
そしてもう一つ、玉木くるみには詩〜文学〜があるということ。この場合の文学というのは、私たちの気持ちを揺する何か、という意味で、例えば「あなた…許して……」というAVタイトルは文学だし、「女ハ男ヲ目デ犯ス」も文学だ。
私たちは何事においても詩を求めているとよく思っていて、このAVレビューも箇条書きにしないでいろいろ書き連ねてしまうのはどこかに詩を織り込みたいからだ。AVも、少なくとも適正AVはセックスしている男女をただ映せばよいというものではないだろう。それを眺める第三者にも衝動というか情動というかエモさを届けようとするのがAVだ。
ハメ撮りVR改は男優視点でまさにセックスしているような感覚になるし、VRがいずれさらに進化すれば性風俗と変わらなくなるときがくる。そうなったときもそれはAVと呼べるのか。そこに詩はあるのだろうか。
今のところハメ撮りVR改はまぎれもないAVだ。中でも玉木くるみは、セックスをAVにするだけの詩にあふれている。
なぜかはわからない。感情量がふつうより多いのかも知れない。我を忘れてあえいでいるようで、ポーズや表情を巧みにコントロールするのを忘れていないのかも知れない。うわごとのように口走る淫語が、この状況だったらこれしかない、というくらい的確だからかも知れないし、そもそも私にとって玉木くるみの美しい肢体は詩そのものだからかも知れない。
ハメ撮りVR改最強シリーズ『1cmだけでいいから〜』に玉木くるみが出演したらこの謎はとけるかも知れない。お願いします。
※1:ただしマドンナVR100作記念の友田真希ノーカットVRはわりと良かった。プレミアムの山岸逢花ハメ撮り型カメラは視点移動少なめだが体位の連続性によるガチンコ感が良かった。
※2:シン・ハメ撮りVRはおそらくヘルメット型カメラではないのと、趣旨が第三者視点と主観の融合だと思われるのでまったく別ジャンルだと思う。
※3:【VR】【神乳Iカップ美爆乳】後輩の浮気現場を目撃したので脅してハメてGスポット快楽調教【俺専用】ご奉仕M女として【中出し・顔射】育成なうw 佐知子
※4:【VR】深夜1時、日帰り出張先で終電逃して【大嫌いな先輩と相部屋】に…。寝込みを襲われ、イヤがりつつも【凄テク】で絶頂連発!快楽に負け、嫌いな男のセフレ堕ち【中出し・顔射】されたIカップ爆乳OL 有岡みう
※5:推川ゆうりの作品は固定カメラとハメ撮りVRとの比較という点でとても興味深い。VR出演多数にして、VR演技がやたらうまい推川ゆうりがまるで固定カメラ相手のように演技する時間が30分ちかくある。おそらく男優は余計なことをして邪魔をしないよう動けなかったのだろう。男優は固定カメラのように遠慮がちになる。その後男優が主導権を取り返すので撮影手法によってどれだけ違うか、ハメ撮りVR改の自由さが際立ってみえる。
※6:網タイツもとてもいい(私はボディストッキングが大好きで、ボディストッキングVRを見たいのだがなかなかこれというものがない)。ただし三つ編みはエクステなのか、かなり仕上がりが雑だったのは気になった。
推薦作品 4
【VR】帰省先のド田舎でまさかの相部屋。豊満ボディ痴女と汗だく密着2SEX19射精190分
得票数1
この頃、ジーニアス膝監督の3PハーレムVRがおもしろいなあと思う(※1)。
むしろ複数モノは興味ないのかもと思っていた。その印象が変わったのが『ド痴女マスク 乳首ビンビン豊満ムチボディケダモノSEX(吉根ゆりあ・推川ゆうり)』で、視野内がピントのあった高解像度の女体で埋めつくされる感覚はこれまでなかった。埋め尽くすだけでなく潮の満ち引きよろしく視野内を激しく出入りし、竜巻に巻き込まれたような迫力があった。
2022年上半期の『帰省先のド田舎で爆乳娘二人と相部屋VR おっぱい挟み撃ちで何度も中出しさせられた僕 2SEX20射精210分 佐知子 稲場るか』は大傑作で、稲場るかと佐知子の動的ポージングの眼福感はすさまじい上、3P正常位の新しい形が見られる(シン・チンポジと呼んでもよいくらい密かに画期的だった)。しかも稲場るかはこれまで見た中で最もかわいい。
そして今期、『帰省先のド田舎でまさかの相部屋。豊満ボディ痴女と汗だく密着2SEX19射精190分(真木今日子・推川ゆうり)』も頻繁に見返した。
立った状態の主人公に女優二人が絡む高低差を活かした場面は見どころの一つ(※2)。
3Pは主客交代、メインプレーヤー交代が単調になりがちで、真ん中に居座る男優の体をどうよけるかに四苦八苦する印象があるが、上記二作同様に今作でもいつのまにか男優の存在を忘れてしまう。
女優が微熟女系ということもあって、淫語の質が高く量も豊富。とくに「子宮」の状態を過剰な表現で実況する真木今日子の淫語はまるで手練れの食レポのようだった。このところ「子宮」を淫語に混ぜるVRが増えた気がするがエロマンガの影響だろうか。興奮すると子宮が下がってくるという描写はマンガ的なようでとてもリアルで好ましい。
今挙げた三作はすべてジーニアス膝監督+痴女ヘブンによる。痴女が男を責めまくるやつでしょ、と思いきや案外主人公に花を持たせてくれるのが楽しい。推川ゆうりは自分が責めていたくせに、いつのまにか自分がヤラれちゃってるのお、という甘い雰囲気にすりかえる天才である。
三作とも長い(ジーニアス膝監督作品はだいたい長い)。長すぎる。とは言え、全てのチャプターが見せ方を工夫していて、普通の作品の三本分くらいの内容だから文句を言うべきではないかも知れない。
いろいろなエロパターンを詰めこむのは、川谷絵音がAメロ、Bメロ、サビといった構成を無視していくのに似ている。ゲスの極み乙女。登場時に「プログレッシブ・ヒップホップ」を標榜していたように、ジーニアス膝監督がさまざまな展開を時間を気にせず一作に収めるのはエロVRのプログレ、と呼ぶべきか。
さて、上半期の『帰省先のド田舎で爆乳娘二人と相部屋VR』、下半期の『帰省先のド田舎でまさかの相部屋。』はどちらも『帰省先のド田舎で〜』シリーズになる。
帰省先だったりスクールカーストからの避難先だったり、田舎で美女たちに絡め取られて快楽におぼれるという設定はVR AVでときどき見かける。
閉塞した田舎、古びた日本家屋はAVに限らずセカイ系的ファンタジーの源泉となっているが、このシリーズもその一つなんじゃないかと思う。
かなり乱暴だが、日本家屋的セカイ系の要諦は主人公と他者との互いに向ける感情量の乖離にある。主人公が他者のことを思うよりずっと、他者は主人公のことを思っている。
正月に実家に帰省したら、いろんなおじさんおばさんがおっきくなったなあって言ってくるんだけど誰が誰だかわかんないよ、と笑うのはセカイ系的愉悦なのだ。自分のことを覚えている人がいるというのはとても幸せだ。
なつかしい、と思うのは私たちがそれを忘れていたからだ。
こうしたセカイ系的愉悦は罪深い。稲場るかや佐知子や推川ゆうりや真木今日子がこちらに向けるたくさんの感情に実際だったらとまどうはずだし、乗っかっちゃっていいんかな、くらいはせめて思うだろう。
でもハーレムVRの背景としてはたまらなく楽しい。自分のことをずっと覚えている巨乳美女。
このシリーズのセカイは罪深くてとてもやさしい。
※1:今期のジーニアス膝監督作品では『【VR】お前の母ちゃん、良い女だよな。 本真ゆり 吉根ゆりあ』に見逃せない表現があった。友人の母を自分が、自分の母を友人が交換母子相姦するという内容で、その様子をスマホに撮影する。友人と自分の母のセックス動画、つまり友人視点の映像をスマホで眺めているうちに、友人の視点がユーザーの主観に切り替わる。ほとんどのVRはユーザーの主観であり、その視点の持ち主は主人公ひとりであるというお約束をジーニアス膝監督はこれまでも何度かひっくり返しているが、この作品の転換は鮮やかかつ大胆でVR AVの可能性を大きく広げるものだと思う。
※2:立った男に女優二人が絡むのはマドンナの『【VR】奇跡の初VR共演!! 町内会の奥様たちと逆NTR不倫温泉下見旅行(北条麻紀・友田真希)』にもあったが、どちらも挿入まではいかないのが惜しまれる。
推薦作品 5
【VR】「おっぱいとお尻、どっちが好きなのぉ?」終電逃して同僚の部屋に泊めてもらった僕は… どすけべ姉妹に密着サンドイッチ逆3Pで暴発した直後も【追撃パイズリ】と【杭打ちピストン】のテレコ攻撃で チ●コ不能になるまで連続射精させられた忘れられない一夜
得票数1
「現場にVR(AV)監督はいらないんじゃないか」「誰にでも撮れるVR(AV)」「VRは、DVDと違って、難しいカット割りや編集もない」と矢澤レシーブ監督が、このエロにメッセージを寄せてくれたことがある(※1)。このメッセージは「だからこそ誰もが撮れないVRを撮りたい」とつづく。
今作のZAMPA監督は、やっぱり誰もが撮れないVRを撮っているひとりだと思う(※2)。
ZAMPA監督はVR AV監督の中でもトップレベルにリアルでヤってる気がする。
見える景色がAVからの引用ではなくて、自分の経験から引用しているのか、こういうふうにヤるでしょ、だからこの位置でしょ! とアングルと距離感がユーザーの体感とシンクロする快感があって、とくに正常位で顕著な気がする。天井特化アングルに対抗するなら「ヤリチン特化アングル」とでも言うべきか。
今作はその片鱗はうかがえるものの、3Pハーレムとしてはわりと平凡、よく言えば手堅いつくりで、見た目的にもプレイ的にも特筆することはない。
吉根ゆりあのおっぱい、末広純のお尻、という対比が活きるには、末広純のポジショニングが50センチ遠い。
ではなにがすごいかというと、冒頭から3Pにいたるまでの自然でスムーズな流れがすごいのです。
吉根ゆりあがずばぬけてよい。3Pハーレムしそうな女の説得力に満ちている。
都会のOL的スキル・知識とオタク要素を合わせ持ち、こういう女性がセックスにどんよくになるんだろうと納得してしまう。過去に主人公となんかあったに違いない。きっとエッチするのはこれがはじめてじゃないでしょう?
一人でボケとツッコミを繰り返すオタク口調のトークは誰かに似ている。東村アキコのマンガの登場人物だ。とくに誰というわけではないがたとえば『ひまわりっ』の副主任とか(それでいて節子みもある)。彼女のしゃべりをずっと聞いていたい。
末広純はハーレムVRに慣れていないのか、股間の受け渡しも吉根ゆりあにうながされることが多く、姉としては妹に押され気味。と思ったら、これが悪い女で妹の見てないところでアピールがすごい。なんでそんなうるんだ目で見るの? これまで何人の男をかんちがいさせてきたのだろう。
おそらくいつもこうなのだ。妹が連れ込んだ男たちをこっそり自分に欲情させる姉。悪い女でしょう?
姉妹がほんとにこんな関係なのかは知らない。この作品は女優がのびのびしていて、ちゃんと背景を感じられるのがよいのだが、こうした演技を引き出しているのはきっと監督が作った空気で、誰にでもできることではないんだろうなと思う。
※1:2021年上半期監督部門の受賞メッセージ参照。同年下半期もあわせてとてもすばらしいのでぜひご一読を。
※2:私にとって3PハーレムをリアルにVRで体験できた初めての作品がZAMPA監督作で、詳しくは2018年上半期の『長尺VR 『神展開!』五反田駅で終電を逃した女子大生2人に「大丈夫ですか?」と声をかけたら、「朝までプラプラする」というので危ないから僕の家で始発まで…と連れて帰ったら思わぬ展開でハーレム状態でナマ中出ししちゃった俺。』のレビューを参照されたい。
メッセージ
(集計後に書いています)
今回は私を含め32人の投票でした。
みんないろいろ見てるし、いろいろ思ってるし、わざわざ投票してくれるし、ありがたいことです。いつも本当に感謝しています。
1位作品は圧倒的な得票で、このアワードならではの選考だとうれしくなりました。
ただ、私は見てないのですが。
2023年上半期については今のところ開催未定です。
次があれば私を韓国旅行へ誘ったアカスリ店オーナーのおばさんの話をしたいと思います。
なお、このサイトはできるだけ維持したいと思っています。